前回の記事、「アラビア数字インデックスの腕時計がステキ!魅力的でコストパフォーマンスの高いモデルをご紹介」でアラビア数字インデックスの腕時計を紹介しましたが、その後、ミリタリーウォッチやパイロットウォッチを調べていたら、とても魅力的なブランドを発見しました。
それは、MWC(ミリタリーウォッチカンパニー)です。
MWCは、1974年にスイスのチューリッヒで設立された軍用時計専門メーカーです。設立以来、世界各国の軍隊や特殊部隊、警察などに腕時計を供給しており、その供給先からもわかるように、性能と耐久性に優れた腕時計を製造するメーカーです。
MWCの腕時計の日本での販売価格は、1万円前半から4万円くらいまでのモデルが中心となっていますが、ムーブメントには、日本製のものが多くのモデルに使用されていたり、その他のパーツ類には、ドイツ製やイタリア製のものが使われるなど、コストパフォーマンスが非常に高いという特徴があります。
今回は、性能と耐久性に優れていながら、おしゃれで魅力的でもあり、さらに抜群のコストパフォーマンスを誇るMWCの腕時計を販売価格帯ごとに紹介していきます。
MWC腕時計の選び方
MWCの腕時計には、数多くの種類がありますが、同じモデルでも、インデックス表記の違いや日付表示の有無を選べるものがあります。
欧州ダイアルと米軍ダイアルのインデックス
MWCのインデックスは、アラビア数字のモデルが中心ですが、1から12の12時間タイプと、それに追加して13から24まで表記している24時間タイプがあります。
1から12のタイプは欧州ダイアル、1から24のタイプは米軍ダイアルとなっています。
どちらがいいのかというと、これは完全な好みの問題だと思います。
文字盤がシンプルな方がよければ欧州ダイアル、ミリタリーウォッチは24時間表記でしょうというのであれば米軍ダイアルを選びましょう。
日付表示の有無
一般的には3時の位置に日付表示がある腕時計が多いですが、MWCでは、日付表示があるタイプと日付表示がないノンデートのタイプがラインナップされているものもあります。
どちらがいいのかは、これも完全な好みだと思います。
日付表示があっても、面倒だから修正していないという人もいるようです。
1万円から2万円のおすすめ
MWCの腕時計の中で、1万円から2万円台の価格帯では「G10」というモデルが中心となっています。
MWCの「G10」は数多くの種類が販売されており、4万円を超えるモデルも存在しますが、1万円から2万円台の価格帯のモデルが「G10」のラインナップの中心でもあります。
G10LM ノンデートモデル 欧州ダイアル
G10LM ノンデートモデル 欧州ダイアルは、12時間表記に日付表示がないタイプです。
<商品スペック>
・ケース素材:ステンレス
・ガラス材質:ミネラルガラス
・ムーブメント:クオーツ
・ケースサイズ:幅 35mm(竜頭除く)39mm (竜頭込み)、厚さ 11mm
・防水性:50m/165ft
・ベルト:18mm NATO ストラップ(ブラック)
【おすすめポイント】
横幅35mmの小さめのケースにアラビア数字のインデックスが醸し出すミリタリーチックな雰囲気、15,000円を切る価格がなんといっても魅力です。
NATOストラップを気分によって取り換えて使えば、いつも新鮮な気持ちで装着できそうです。
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G10BH 12/24 米軍ダイアル デートモデル
G10BHは、「G10」のスタンダードモデルです。なかでも、このモデルは24時間表記の米軍ダイアルの日付表示付きモデルですが、G10LMよりも横幅が5mm大きなケースサイズですので、24時間表記でもいい感じですね。
<商品スペック>
・ケース素材:ステンレス(サンドブラスト加工)
・ガラス材質:ミネラルガラス
・ムーブメント:クオーツ
・ケースサイズ:40mm (竜頭除く)42mm (竜頭込み)、厚さ 11.5mm
・防水性:50m/165ft
・ベルト:20mm NATO ストラップ2本付き(グレイとブラック)
【おすすめポイント】
横幅40mmの少し大き目なケースにアラビア数字のインデックスが醸し出す迫力あるミリタリーウォッチです。価格は、G10LMよりも少し高めですが、それでも17,000円を切る価格です。
NATOストラップが標準で2本付属しているので、当面の間は買い足しをしなくてもいいところがグッドです。
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2万円から3万円のおすすめ
MWCでは、この価格レンジのモデルが少ない印象ですが、それでも魅力的なモデルがあります。
GG-W-113 ハイブリッドクォーツ
GG-W-113 ハイブリッドクォーツは、ムーブメントにSEIKOのキネティックが使われています。
<商品スペック>
・ケース素材:ステンレス
・ガラス材質:アクリルガラス(プラ風防)
・ムーブメント:SEIKO キネティッククオーツ
・ケースサイズ:36mm (竜頭除く)、厚さ 11.5mm
・防水性:30m
・ベルト:18mm NATO ストラップ2本付き(カーキとブラック)
キネティックムーブメントのSEIKO製腕時計は、現在販売されている国内の正規流通品にはありませんので、あまり認知度が高くないですが、海外では一定のニーズがあるようであり、ネット通販ではSEIKOの海外モデルとして、販売されているモデルが複数あります。
【おすすめポイント】
ブランドロゴも入っていないシンプルな文字盤がとても魅力的です。また、キネティックムーブメントの秒針の動きは、いわゆるクオーツのような1秒ずつ、止まって動くを繰り返すのではなく、機械式時計のように滑らかに動きます。
機械式にこだわりがなければ、キネティックを選択すれば価格もリーズナブルですので、よい選択になるのではないでしょうか。
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A-11 1940s 100m 第二次大戦モデル ハイブリッド
A-11 1940s 100m 第二次大戦モデル ハイブリッドは、GG-W-113 ハイブリッドクォーツと同じ、SEIKOのキネティックがムーブメントに使われています。
<商品スペック>
・ケース素材:ステンレス
・ガラス材質:ミネラルガラス
・ムーブメント:SEIKO キネティッククオーツ
・ケースサイズ:38mm (竜頭除く)、厚さ 11.5mm
・防水性:100m
・ベルト:20mm キャンバスストラップ
【おすすめポイント】
ケースサイズ横幅が38mmというジャストサイズに、ブロンドロゴがないシンプルな文字盤、そして、灼けたインデックスと針の色がビンテージミリタリー色を醸し出していて、とても雰囲気のいい腕時計です。
SEIKOのキネティックムーブメントの採用で、クオーツながら機械式のような秒針の動きが楽しめます。
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3万円から4万円のおすすめ
MWCでは、3万円から4万円のラインナップが、デザインやスペックにおいて、とても満足度が高く、充実しています。
W10 1960-70s 自動巻き ジェネラルサービス ノンデート
W10 1960-70s 自動巻き ジェネラルサービス ノンデートは、文字盤にブランドロゴがなく、12時間表記、ノンデートと、とてもシンプルでクラシカルなデザインが特徴です。
<商品スペック>
・ケース素材:ステンレス
・ガラス材質:強化ミネラルグラス
・ムーブメント:自動巻き(NH35A SEIKO)
・ケースサイズ:37.5mm (竜頭除く)40mm (竜頭込み)、厚さ 12mm
・防水性:100m
・ベルト:18mm NATOストラップ2本付き(ブラックとグレイ)
【おすすめポイント】
横幅37.5mmというサイズで、竜頭まで含めても40mmというサイズは、昨今大きくなっている腕時計のなかでは、とても魅力的です。実際に40mmオーバーの腕時計を装着すると、やはり大きく感じると思います。
このモデルには、ブランドロゴ無しで日付表示があるタイプと、ブランドロゴが入って24時間表記で日付表示があるタイプもラインナップされていますので、好みで選ぶことができます。
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▼ブランドロゴ無しで日付表示があるタイプ
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▼ブランドロゴが入り、24時間表記、日付表示があるタイプ
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W10 英国陸軍1940-60sモデル ノーロゴ 自動巻き レトロクリームマーク
W10 英国陸軍1940-60sモデル ノーロゴ 自動巻き レトロクリームマークは、英国陸軍で1940年代後半から1960年代に使用されていたモデルの復刻版で、クリームにペイントされた夜光塗料が特徴で、ビンテージ感あふれるレトロなモデルです。
<商品スペック>
・ケース素材:ステンレス
・ガラス材質:プレクシーグラス(アクリルガラス)
・ムーブメント:自動巻き(NH35A SEIKO)
・ケースサイズ:37.5mm (竜頭除く)40mm (竜頭込み)、厚さ 12mm
・防水性:100m
・ベルト:18mm 1950年代スタイル キャンバスNATOパターン(カーキ)
【おすすめポイント】
文字盤にはブランドロゴはありませんが、「T」マークと「↑」があり、ビンテージミリタリー好きには、たまらないデザインではないでしょうか。「T」マークがありますが、夜光はトリチウムではなく、スーパールミノバが採用されています。
ムーブメントには、SEIKOの自動巻きが使われていますので、安心感があります。
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オートマチック ダイバー 300m防水 サブマリーナ サファイア風防セラミックベゼル NATOストラップ
MWCにはミリタリーウォッチでは異色と思われるかもしれませんが、以外にもダイバーズウォッチのラインナップが充実しています。
この、オートマチック ダイバー 300m防水 サブマリーナ サファイア風防セラミックベゼル NATOストラップは、SEIKO製自動巻きムーブメントにサファイアクリスタル風防、さらに、ベゼルにはセラミックを採用していながら4万円を切る価格で販売されている抜群のコストパフォーマンスを誇るダイバーズウォッチです。
<商品スペック>
・ケース素材:ステンレス
・ガラス材質:サファイアガラス
・ムーブメント:自動巻き(NH35A SEIKO)
・ケースサイズ:43mm (竜頭除く)46mm (竜頭含む)、厚さ 13.5mm
・防水性:300m
・ベルト:20mm NATOストラップ2本付き(ブラックとグレイ)
【おすすめポイント】
なんといっても、風防にはサファイアガラス、ベゼルはセラミック、SEIKOの自動巻きムーブメントを 搭載していながら4万円を切る価格は激安といっても過言ではないでしょう。
サイズも横幅が43mmですので、ダイバーズウォッチとしては大き過ぎないので、ここもおすすめポイントになります。
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4万円以上のおすすめ
MWCの腕時計は1万円から4万円くらいまでのモデルが中心となっており、コストパフォーマンスが高いモデルが多いので、そのなかから選ぶことがおすすめですが、4万円以上のモデルのなかで特に素晴らしいと思える腕時計を紹介します。
MKIII マークスリー オートマチック サファイアグラス ステンカラー
MKIII マークスリー オートマチック サファイアグラス ステンカラーは、1950年代のNATOモデルスペックの復刻版で、英国国防軍6B/346 Mk XIに基づくものです。
出展:https://mwcwatches.com/collections/classic-range/products/mwc-mk-iii-automatic-100m-water-resistant
<商品スペック>
・ケース素材:ステンレス
・ガラス材質:サファイアガラス
・ムーブメント:自動巻き(NH35A SEIKO)
・ケースサイズ:38mm (竜頭除く)、厚さ 12mm
・防水性:100m
・ベルト:18mm NATOストラップ2本付き(ブラックとグレイ)
【おすすめポイント】
なんといっても、このデザインは素敵ではないでしょうか。そして、サイズも横幅が38mmというところも魅力的です。
このMKⅢはNewモデルであり、風防がサファイアガラスにアップグレードしています。
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最後に
今回は、MWC(ミリタリーウォッチカンパニー)の腕時計を紹介してきました。
MWCは日本においてはまだあまり知られていないブランドですが、アメリカやヨーロッパでは、かなり有名なブランドのようです。
MWCはミリタリーウォッチの復刻版の製造を得意とするメーカーで、ビンテージミリタリーウォッチのオマージュ品を信頼のおけるパーツやムーブメントを使用して製造しています。
いわば、知る人ぞ知るというメーカーです。
ミリタリーウォッチのビンテージ品はいろいろと敷居が高いですが、MWCならば新品で高性能のモデルをかなりお得な価格で手に入れることができます。
ビンテージミリタリーウォッチに興味がある方は、検討してみてはいかがでしょうか。